京都本社1階のライフプランニングスペースL-cafeとイベントスペースLAC-座をオープンして間もなく3年が経つ。
この場所は元々銀行でその銀行が2階に移動し、その後テナントが入っても全く上手くいかずすぐに撤退していた路面店舗(そこがL-cafe)とその奥は倉庫(そこにLAC-座)になっていたいわゆる死に場所だった。
驕りかもしれないけれど、その時は今の当社のエネルギーならケガレチ(気枯れ地)もイヤシロチ(癒しろ地)に変えられる自信のようなものがあったのです。
ところで。
新規事業の成功の可否は何で決まるのだろうか。
継続と撤退の分岐はどこで意思決定するのが妥当なのだろうか。
かのユニクロの柳井社長ですら「十回新しい事を始めれば九回は失敗する」(著書一勝九敗より)と言われているし。ではその成功と失敗はどの時点で見極めるのだろうか。
そもそもその企画やビジネスモデル自体が優れていたのか、戦略や戦術、立地、競合、時流等いろんな要素がそこにはあるのだと思うけれどワタスはどちらかというと往生際が悪い方で、一旦やると決めたらかなり引っ張るタチである。
そして引っ張るときに最も大事なことは「現場を仕切るヒト」をどこまで信頼できるかどうかだと思っている。ヒトさえ間違わなければ多少元々のコンセプトや戦略がずれたとしても智恵や工夫や根性?で乗り越えて前進していくものである。もちろん資金が無ければ赤字垂れ流しを継続していくには限度があるし、回収できる徴候が見いだせなければ決断は早い方がイイに決まっている。
あ、ここ最近の集客状況は保険相談で新規来店されるお客さまが月平均で約30件、様々なイベントの述べ来場者数が70名~100名くらいになった。いわゆる保険の来店型ショップの来店数ではかなりイイ方だ。派手な販促をしているわけでもなく既契約者に案内を出したり店頭のパンフレットラックをリニュアルしたりと現場コンシェルジュの地道な積み重ねの結果ここまで来たのだ。
もちろん新規事業はリスクがなければ何でもやればいいというものではない。ただやると決めたからには任せたヒトを信じて3年くらいは覚悟してその事業の成長進捗を見守る度量がいるということなのだろう。
ヒトは任されれば任されるほど潜在能力を開花していくイキモノだから、立ち上げ当初のこだわりを強く持ち過ぎて任せたはずのヒトに細かく指示や命令をしてそのヒトを腐らせるより、信じきって任せるほうがその事業は結果上手くいき、組織自体はその任されたヒトがまた任すヒトを創りながら成長する組織になるのだと思う。
もちろん任せたヒトを見誤ればその限りではないのだが、任せきらずにダメだと判断するトップは更にダメでその組織はいつまで経っても人材が育たず成長しないのである。
ビジネスの成功は信じるヒトの数と深さによって決まるのかもしれない。