考察:BM問題に端を発した着地からP問題の着地点を類推する
考察:BM問題に端を発した着地からP問題の着地点を類推する

対岸の火事急接近

「岩手県大槌町の山火事は発生から4日が経ちましたが、いまだ鎮圧の目途は立っていません。 25日は1000人以上の隊員による消火活動が行われていますが、火の勢いは収まらず、いまだ3233人に継続して避難指示が出されています。」

山林火災のうち約7割が冬から春に集中しており、森林内に落ち葉が積もって燃えやすいことに加え、強風や乾燥といった自然条件が重なることが原因とされているとのこと。

ー避難されている住民の方々には謹んでお見舞いを申し上げますー

 

このニュースを見るたび。

 

今保険業界、プルデンシャル生命に端を発した大量金銭不詳事件が脳裏をよぎる。

生命保険営業職の王道?であり、コンサルティングセールスを標榜していた外資系、カタカナ系生保が次々と同様の発表をし始めたからです。

1月18日に書いたブログでの懸念が現実になりそうな気配がしているのはワタシだけでしょうか。

新たな火種:プルデンシャルの詐欺事件は決して対岸の火事ではない

謝罪会見やメディアで報道されている問題点に共通することは「フルコミッション(完全歩合)制度」である。

業績次第で青天井の報酬が貰える半面、売れなければ最低賃金まで落ち込み、おまけに事業所得扱いであるが故に営業経費は自分持ちなので生活が行き詰まる募集人はどの組織でも結構いるのが現実です。

過去にそこそこ実績を上げた募集人でも、その時に営業経費(ゴルフや接待交際費)を贅沢に使っていた募集人はその時の「暮らし」を中々抑えていくことができない募集人も少なからず存在します。

このような現実をワタシは少なくとも現場で見てきましたから、この報酬制度にリスクを孕んでいることは重々承知しているつもりです。

ですが。

このフルコミッション制度だけが本当に金銭不詳事故を生んでいる原因なのでしょうか。

例えば。

同じ金融機関である銀行や証券は基本固定給です。

お客さまから大切なお金を預かる金融業の営業パーソンがどれだけ不祥事を起こしているのか。

その実態が気になりちょっと調べて見たところ(by gemini)

 

大手銀行・大手証券の金融不祥事案の実態

大手銀行に限った正確な合計額は各行の決算付随資料等で個別に確認する必要がありますが、業界全体では年間200〜300件程度の金銭トラブルが報告されています。

銀行は「信頼」が商品であるため、これらが発生した際は「不祥事件の発生について」という形でプレスリリースを出し、透明性を確保することが義務付けられています。

銀行別の具体的なデータは、各行が公表する「ディスクロージャー誌」やプレスリリースから確認できます。

ただし、銀行によって公表の仕方が異なり、「全件の合計数」を公表する銀行と、「社会的影響が大きい重大事案」のみを公表する銀行に分かれます。直近で世間を騒がせたメガバンクの事例を含め、具体例を挙げます。


1. 大手銀行別の不祥事公表例(2025年最新事例含む)

特に三菱UFJ銀行では、2025年に大規模な金銭不祥事が世間に公表されました。

銀行名 直近の重大事案・公表内容 金額・被害規模
三菱UFJ銀行 元行員による貸金庫からの窃盗 (2025年)

被害総額:約14億円

 

(補償対象は約40件以上)

三菱UFJ銀行 元行員による偽造預り証を用いた詐取 (2025年) 被害総額:不明(時効分含む)
みずほ銀行 システム障害関連の不備が中心 金銭着服は個別事案として適宜公表
三井住友銀行 個別の不祥事発生時にプレスリリースで開示 数千万規模の着服事案が数年に一度発生

 

業種 社名 2023年度 2024年度 2025年度(予測/速報含む)
銀行 三菱UFJ銀行 3件 3件以上(約14億円) 継続調査・補填中
三井住友銀行 2件 1件 1件前後(推移安定)
みずほ銀行 2件 2件 1件前後(減少傾向)
証券 野村證券 1件 2件(強盗放火・詐欺) 信頼回復・管理強化期間
大和証券 1件 1件 0〜1件
みずほ証券 1件 1件 0〜1件

 

あくまでこの数字を信頼するとすればですが・・

大手銀行の営業パーソン数を約3万人に仮置きし、年間発生件数をこれも仮に3件とするとその発生率は0.01%になります。

プルデンシャル生命の報告では1991年~2025年(34年間)までに107人の募集人が顧客503人に対して不正な金銭授受をしていたとあります。

募集人の数で見ると、1991年は約500名、直近は約4300名ですからそれを単純平均して2,650名とすると、募集人数を述べ107人を34年で割ると毎年3.15人となり、それを募集人数2,650人で割ると約0.12%となります。

発生件数で見ると被害顧客が503名ですから、年平均14.8人になり、これも募集人数2,650名で割ると、約0.56%になります。

かなり大雑把なシミュレーションではありますが、大手銀行、証券を比べると募集人数比で約10倍、発生件数比で約50倍も金銭不詳事故が多いという計算になります(涙)

 

やはり。

 

これは。

 

対岸の火事が更に広がった先には。

 

現状維持では済まされず、何らかの対応をせざるを得ないような気がしますが。

 

皆さんどう思われますか?

 

ルールベースかプリンシプルベースか

金融事業者として顧客の利益を侵害する行為、それも組織的行為は見逃されるはずはありません。

BMの不正請求問題に端を発した着地点は「保険業法の改正」でした。

いよいよ6月から施行が始まりますが、社会問題化してから約2年がかかっています。

 

今回の問題も、もろ顧客の利益を侵害するケースですから、場合によっては当局は法改正に動く可能性もあるでしょう。

ただ、法改正にはそれなりの時間がかかります。

それまでの期間この制度を放置していていいのか?という議論になる可能性もあります。

 

だとすると考えられるのは、

 

金融庁による「監督指針の改正」。これが最も早く動くレイヤーです。

保険会社向けの総合的な監督指針に「報酬体系が不正を誘発する構造になっていないか」という文言が追加されることにより、法改正を待たずともそれに対する対応をする必要に迫られます。

 

もう一つは、

生命保険協会が自主規制ガイドラインを作成することです。

「営業職員の報酬体系に関する望ましい指針」を策定し法規制がかかる前に、業界としての自浄作用を示すことです。

 

フルコミッションそのものを法律で「禁止」にするのは、職業選択の自由や契約の自由の観点、また行政からみてもかなりハードルが高いような気がします。

恐らくは、法改正(ルールベース)ではなく自主規制(プリンシプルベース)で持って対応していくことになるのではないかと思われます(あくまで私案の推論です・)

 

それでも変わらなければ法改正に踏み切られても止む無しではないでしょうか。

 

乗合代理店はもはや対岸の火事ではない

プルデンシャル問題から早や3か月が経ちましたが。

乗合代理店も最早対岸の火事ではないと考えるべきではないでしょうか。

 

法改正を待つのではなく。

監督指針の改正を待つのでもなく。

協会ガイドラインの指針に従うよりも前に。

自社の緊急兼最重要事項とし。

何ができるのかを模索し実行に移すべきではないでしょうか。

 

今我々が主体的に取り組むべきこと

3か月前のブログでは以下を書きました。

①職業倫理を上げるべく、採用を厳格化する

②職業倫理を上げるべく、教育を徹底する。

③報酬制度を見直す(固定給比率を上げる)

④ガバナンスを更に強化する

⑤低挙績者を出さない生産性向上施策を強化する

そして。

①金融のプロフェッショナルとしての自覚と行動

②仕事への使命感(決して稼ぐための手段として保険を販売するのではなく)

③自らの一挙一投足が子供や家族や部署や会社や業界や日本や世界や宇宙や前世や来世にまで影響を与えているという信念

が必要なのではないでしょうか(③はかなり個人的意見・・)

 

訪問型乗合代理店(フルコミッション型)は、約10年前の委託型募集人の適正化から保険業法改正以降、社会保険の潜脱的なスキームや中途半端な体制整備で控除率を低く抑え、結果募集人の保険販売に対する手取りを多くする代理店に人が集まる傾向にありました。

募集人の方々も手取りは多い方が良いし、規制は緩い方が良いと思う気持ちは理解できます。

 

でもしかし。

 

もしこの仕事を続けたければ。

経営者も募集人も変わるしかないのではないしょうか。

 

顧客からの信頼を得、安心して相談いただける募集人、代理店になるための「守り」を固めることが「攻め」に繋がるのです。

 

ルール(規制)に縛られる前に、いち早くプリンシプル(自主的)に対応できた代理店こそが顧客から選ばれる時代がもうそこまできているのです。

 

高い倫理観と高度な金融の知識を備えたプロフェッショナル保険営業パーソンたちが。

日本国民に安心で豊かな生活をお届けすることで社会に貢献をしていくことが我々のプライドであり、使命ではないでしょうか。

 

保険業界の皆さん。

一連の事件を真摯に受け止めながら信頼回復に努め、世間様から頼られ、喜ばれる業界にしていきましょう(おーーーーーーーー!)

 

*上記はあくまで個人の私見です。データもAIにて作成しましたので間違いがある可能性があることをご了承ください

 

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