告白。実はワタス、癌宣告を受けました。vol.1
告白。実はワタス、癌宣告を受けました。vol.1

親愛なる皆さまへ

コロナウィルスが世界を震撼させ、ここ日本においても恐らく国民全員が死への恐怖と不安に苛まれる中。

実は。

ワタスの身にコロナによる緊急事態宣言を遥かに凌駕する緊急事態が勃発しました。

結論から申しますと。

 

肺がん。それもステージ4。いわゆる末期がんです。

 

因みに肺がんステージ4の5年生存率は4.8%。5年後にワタスがこの世にいない確率は95%です。

もちろん61年の人生の中でこれ程のショックを受けたのは初めてです。その後確定診断が出るまでの間、何かの間違いであることを祈りながらも、その片一方で今まで以上に「自分」と向き合い、そして様々なことが頭の中をよぎりました。

「なぜ、日頃から人一倍健康に留意し、もちろんタバコも吸わず、去年の人間ドックでは異常を指摘されていなかったにもかかわらず、今年の人間ドックでいきなり末期がんを宣告されたのか。」

「30年間、社会人としてのほとんどの期間を保険業界でお世話になり、20年前に起業した会社は全グループ約350人を抱える規模になり、株式公開までもうひと踏ん張りの所まで来ているというのになぜこんなタイミングに・・」

「今まで決して品行方正とは言えなかったし、悪いことももちろんやってきたし、無意識で人を傷付けたり、敵を作ったこともそれなりにあったとは思うけれど、神様は何もそこまで極端な罰を与えることはないんと違うんか・・」

 

でもしかし。

「なぜ、今まで発見されずにこのタイミングで見つかったのか。きっとそこには何か意味があるのではないか・・・」

とも思いました。そして。

少なくとも治療のためワタスの仕事のパフォーマンスは一時的に落ちざるを得ない。でもしかし、今回の「まさか」の体験を世の中に開示することで、会社に、いやむしろ保険業界や社会にとって今以上に役に立てるのではないかと思ったのです。

末期ガン宣告の前と後で普段当たり前に「見えていた世界」はどう変わるのか。

世界中でガンと向き合い闘病中の方々に体験に基づく有益な情報の提供と励ましを提供できるかもしれない。

藁をもすがる末期がん患者が、シャワーのように降り注ぐ「がんに効く」「がんが治った」と謳う先進的治療、民間療法、サプリメント情報に対して何を信じどう取捨選択していけばいいのか。

これからガンにならないために日頃から留意しておくべき予防ポイントは何なのか。

本当に「まさか」の時に役に立つ生命保険、ガン保険商品はどんな商品か。

ガンと宣告されたご契約者に対し、心から喜ばれる保険担当者のフォローとはどういうものなのか。

もし自身や家族や恋人や大切な友人がガンになった時、その当事者にはどう声を掛けどうしてあげれば安心し、更に勇気が湧き自ら治そうとする意志を倍増させることができるのか。

等など・・ガン宣告を受け治療と向き合ったヒトにしか理解できない立場で語れることがあるのではないかと思ったのです。

因みに。

主治医からは、「コロナウィルスへの感染だけは絶対避けてください。もしかかってしまうと検査も治療も中断しない訳にはいきません。まさに命取りとなりますよ。」と釘を刺されました。恐らく5年後生存率は4.8%から更に下がることは確実でしょう。そういう意味では今ワタスは皆さんと同様のコロナウィルス感染による死の恐怖に加えて、その渦中に末期がん宣告を受けたことによる死の恐怖をダブルで味わっている稀有な男かもしれません。

もちろんまだ考えは一貫しておらず、病状次第によって揺れ動く感情の中で挫折するかもしれません。支離滅裂な雑記帳のようになるかもしれません。ひょっとしたらエンディングノートになるかもしれません(笑)

もし、このブログをお読みいただいている読者の方々で「ちょっとは読んでやってもえーよ」と思っていただける方がいらっしゃれば是非お読みいただき、もちろん内容次第でお広げいただけましたら幸甚です(今まで14年毎週1回は欠かさず更新してきましたがこれからは細かいことに拘らず自分のペースで適度に更新しようと思います)

さぁ、ケーホリー一世一代の新しいドラマの始まりです!

いやな予感

2020年2月29日。肌寒い雨の土曜日。長年京都でヨーロッパ車専門店を営んでいた実兄が25日に急逝し、その日は朝から葬儀、午後に火葬場、その足で初七日を済ませ、家に帰った時には既に日は暮れていた。

「そう言えばまだ新聞も取っていなかったな」

朝からバタバタしていたのでポストのチェックもしていなかった。ポストを見ると新聞の他に、宅急便が届いていた。差出人を見るとクリニックの名前。

「やっと届いたか。」

今年の2月12日に受診した人間ドックの結果表だ。今年は少し思い切って自費で少し高額の人間ドックを受けた。親友の紹介で人生初の大腸カメラをするにあたり、麻酔で寝ている間に胃も腸も終わらせてくれるクリニックを選んだのだ。検査中に良性ポリープも切除して貰った。これで高額の人間ドック費用は生命保険の手術給付金で賄えるなと生まれて初めて自分の給付金を請求し、少し嬉しかった。何しろ生まれて61年、一度も入院はしたこともなく、虫歯になった記憶もないくらいだからだ。何となく僕の中で今年の人間ドックはこの一連の流れで終わっていた感があった。

流石に今日は少し疲れていた。いつも座る定位置のソファも少しその沈み方が深いように感じられた。届いた宅急便の封を切り、健診結果を開いてみた。するとまず最初に目に飛び込んできたのは、

「胸部X線検査で右下肺に腫瘍陰影を認め、肺がんに関連する腫瘍マーカーが複数高値です。胸部CT検査の追加が必要です。」

いやな予感がした・・・

~続く~

こちらはYouTubeでのメッセージです(社内メッセージを一部修正してお届けいたします)

 

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