5月1日
ゴールデンウィークの狭間。週明けからの怒涛のイベントラッシュに備えて後半もプレゼン資料作成に費やすことになりそうです。
ま、どこに行っても混雑してるし旅費も高いしいつも遠出を避けて読書か近所でお茶を濁しているので例年通りの過ごし方ですね。
読書の方は明日にでも数冊買いこむ予定です。何か面白い本があれば是非紹介してくださいね。
先日あるカタからご紹介いただいた梶村啓二著「野いばら」はとても面白かったです。村上春樹さん然りですが、最近小説家の想像力や表現力、編集力にとても魅かれます。
そして最近読了したのが『「教えないから人が育つ」横田英毅のリーダー学』。
ワタスの勝手メンター天外伺朗さんの近著。今回のモデル横田英毅さんは高知の自動車ディーラー「ネッツトヨタ南国」の代表であり、苦戦が続く自動車業界の中で売り上げを伸ばし、突出した業績を上げて世の人々を驚かせた経営者として有名です。
その横田さんの経営スタイルが、なんと「教えない」「指示命令をしない」「褒めない」「叱らない」・・・
「ほな社長は一体何すんねん!!」と思いますよね?
これを著者の天外さんは「存在(Being)のマネジメント」と定義付けます。それに対して一般的にこうあるべきと思われているのが、経営者がどう発言し、どう行動するかを問う「行動(Doing)のマネジメント」。そして「存在のマネジメント」が実行できるためには、経営者に「愚者の演出」が要求されると(ワタスは演出しなくても愚者ですが・・)
これを横田さんは。
「教えたら自分で学ぶという力がなくなってきますよね。こうしなさい、ああしなさいって教えまくったら、相手は言われたとおりにやるロボットになります。後でわかったのですが・・言われたとおりやっていると、最後は言われたことすらできない人になります~中略~ですから、いわれなくてもできる、何をどうしたらいいのか自分で考えてできる人財の集団組織、これを作ればいい。」
と体験談を語られています。
実は当社のリクナビサイト(http://job.rikunabi.com/2014/company/top/r122370060/)に「当社は指示命令をしないマネジメントを行っています」と掲載されています。突き詰めると「行っています」ではなくまだ「目指しています」という領域。よってこの横田さんの経営手法はとてもとても共感できます。
経営者はどうして自分の能力を必要以上に誇示し、自分がいなけりゃ会社は成り立たない、自分の企画や指示は常に正しく忠実に履行する部下しかいらないと思いがちですね。でもいくら能力の高い経営者でもやがて年老い、後進に身を譲るときが来ます。その直前になって慌てふためくより、「愚者の演出」をしてでも社員が自分で考え、自分で行動する組織を作ったほうが組織のためでもあり社員のためでもあるということでしょう。
文中、ネッツトヨタ南国の若手女性社員が社長のことを「どんな人ですか?」と聞かれたときの答えが。
「そうですね、ひとことでいうと戦略的に存在感を消している人です・・」
この言葉、凄いと思いません?言う方も言われる方も凄い。
これからワタスも戦略的に存在感を消すことを目標にしたいと思います(え?戦略的じゃなくても既に無いって?)
今のマネジメントに課題を抱えているリーダーは是非ご一読を。