
オレは小学校の中学年まで京都の街中で過ごした。
家の前はクルマが離合できる6メートル道路で。
お向かいはたまご屋さん(生卵だけ売ってるお店…)、その右隣は魚屋さん、左隣は鉄砲屋さん(銃砲火薬店)、隣はパーマ屋さん、その隣は牛乳屋さん、左隣は靴屋さんだった(後にたこ焼き屋に業態変更・・)
因みにうち零細企業を営んでおり。
醤油の製造卸業で住居兼大きな木桶が並んだ工場で従業員さんたちに囲まれて暮らしていた。

何が言いたいかというと。
お商売が小規模な単体で成り立つ時代だったということだ。
それから10年程でほぼ全てのお店は消滅し(家業も約20年後に廃業・・)
いまだに残っているのはかなり業態特化された鉄砲屋さんのみだ。
そんなこんなで。
至る所にあった街の電気屋さんも姿を消えて久しく。
電化製品を買うのは大手量販かネットで買うのが常識となった。
一昨日ビッグニュースが飛び込んできた。
家電業界NO.1のヤマダ電機と5位のエディオンが経営統合を発表、
合算した売上高はなんと2.5兆円規模になるという。

ヤマダホールディングス(HD)創業者、山田昇会長(83)の自伝的著書「ヤマダ電機の礎」(2008年刊、非売品)の序章のトップにある一文によると。
「全国に店舗を展開する『ナショナルチェーン』は、今後3、4社に収斂(しゅうれん)されざるを得ないでしょう。今は6、7社ほどありますが、私の経験から予測すると、この現状のまま今後も推移するとは考えられないのです」
と。
全国展開する家電量販店はヤマダ、ビッグカメラ、ヨドバシHD、エディオン、ケーズHDの5社程度しかなく、今回ヤマダとエディオンが経営統合すると4社になる。山田氏は自身の見立ての「最後のピース」を自ら埋めて実現しようとしている。
これは18年前の山田会長の予言が的中したというより、時代の流れを予測し、その流れに向かって実行し続けたというのが正解ではないだろうか。
日経新聞によると山田会長は「北関東の暴れん坊」と称されていたらしい。
一方エディオンの現社長の父、創業者の久保道正氏は1950年代後半、家電を低価格で販売していた時の地元の商業組合から猛烈な反発を受けた経験があり。

エディオン創業者の久保道正氏
組合に入ることを強く求められたが、道正氏は「組合に入れば安売りができなくなる」としてあえて「アウトサイダー」にとどまる選択をしたとのこと。「蓮(ハス)の花は泥水にしか咲かない」という仏教に由来する言葉を好んで使い、きれいな蓮の花を咲かせることを消費者の支持による商売の成功になぞらえ、泥水を自身が異端児、アウトサイダーになるという隠喩的決意表明だったのでしょう。
今回の両社の経営統合は異端児同士の矜持(きょうじ)の結晶なのかもしれない、と日経記者はまとめている。
うーん、恰好イイ・・・
で、そろそろ保険業界の話しにブリッジをかけていこうと思います。
ワタスが初めて就職した会社は、日本に流通革命を起こした中内功氏が率いるグループ企業でした。
その遺伝子がビジネスの根底にあったからかもしれませんが、今の会社を起業した時は当初から全国展開規模拡大モデルでやろうと決めていました。
まだ乗合代理店の勃興期でしたが、その後は雨後の筍のように新規参入が増えだし、大型化も加速していきました。
もちろん大手流通業や家電量販のように1兆円を超えるような規模間にはなっていませんが、家電業界の国内市場規模は約10兆円(小売り約7兆円・EC約3兆円)、一方保険業界は生保損保併せれば約50兆円と5倍の市場規模があるわけです。
家電小売り店大手7社の売上合計は約6兆5千万円ですから、そのシェアはなんと65%、EC売上を除けば更に約93%のシェアになります。
家電業界の統合加速の理由である少子高齢化とネットの台頭への流れは、保険業界もまさしく同様の流れです。
更に保険業界は今般の保険業法改正によりそのスピードが加速しようとしています。
だとすると。
大手生保の営業職チャネルがリードしてきた業界ですが(大手生保の市場シェアは50~60%)、残りの16兆~20兆(これでも家電小売りの2倍)の市場は、乗合代理店のシェアが上がり大手乗合保険代理店の寡占化が加速する可能性が高いのではないでしょうか。
更にだとすると。
恐らくワタスの知る限り現時点では、ほけんの窓口さんの売上が497億円で業界トップなので、1兆円とまではいかなくても少なくとも近々には1000億円を超えられるでしょう。
え?オマエのところは超えられないのかって?
フフッ・・うちは何のために英国ハウデングループの仲間入りをしたと思ってるんだバカヤロー・・
日本の保険業界のミライを見越して手を打ってるんだよコンチクショウ・・・
それにしても。
今回の家電小売り業の大型統合を決めた2社の代表の年齢はそれぞれ83歳(山田代表)と76歳(久保代表)と結構な高齢です。
ワタスは現在67歳(来月で68歳)で一応現役の経営者ですが、自分より高齢の経営者を見るにつけとても微妙な気持ちになります。
シンプルに凄いとリスペクトするとともに自身への励みになる一方で。
とっくに引退していてもおかしくない年齢にもかかわらず現役を貫き、業界トップの地位を確固たるものにしようとするそのモチベーションはなんなのだろうかと思うのです。
考えられることはニンゲンの性(さが)とも言える「支配欲」。
もっと稼ぎたい、もっと売り上げを伸ばしたい、もっともっと大きくなりたいという留まることを知らない「欲」というある意味「魔物」です。もちろんこの欲求が資本主義を支え、日本の高度経済成長の原動力になってきたわけですからその欲は全面否定されるものではありません。
そしてもう一つは「大儀」。仕事に対する使命感と言ってもいいでしょう。
消費者に良い商品を少しでも安い値段で提供し、より豊かな生活を送っていただきたい。その為にも業界を変革し、流通の川下である我々が大きくなることを使命感として働くということです。
恐らくどちらか一方の想いではないでしょう。右手に支配欲、左手に大儀を携えて今まで走り続けてこられたのだと思います。
規模は雲泥の差ですがワタスも今までそのクチだったと思います。
そしてこれから先ですが。
ワタスは末期がんも現役中ですから76歳や86歳まで現役をしていることは余りイメージできません(1年先も読めません・・)
むしろ67歳でもまだ社長の立場でいることに自分の能力の無さを感じてしまいます。
なぜもっと早く後任を育てることができなかったのかと思うのですよ。
とは言え。
まだワタスにもやるべき使命があります。
シゴトを辞めたらすぐに死んでしまうような気もします(笑)
更にとは言え。
戦略的に存在感を消しながら。
いち早く後継者に任せる体制を整えていくことは急務であることに代わりません。
その後ワタスがどういう立ち位置で活きていくかは。
内緒です(笑)
えー歳こいた死にかけの状態でも。
やりたいことはまだまだ湧き出てくるのです。
「北関東の暴れん坊」と言われるほど豪傑なイメージは1mmもありませんが。
「京都のドリアン(臭いけどやみつきになる果物)」と呼ばれる経営者を目指したいと思います(最後は意味不明・・・)
あ、保険業界の肥満児異端児同士の矜持に共感できる代理店経営者絶賛募集中です(笑)
*一部情報は日経新聞より抜粋

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