大型で強い台風19号が日本列島を縦断しています。気象庁も「命を守る行動を」と注意喚起していますので関東方面の方々はくれぐれもご注意ください。
この台風によりせっかくの三連休が台無しになった一般ピーポーやサービス業の皆さまには大変お気の毒ですが、平日に仕事の足が止まるよりはむしろ良かったのではないかと思うあたりがワーカーホリックな昭和のビジネスマンの証だと再認識してしまう老害経営者@ケーホリーですこんばんわ(前週の老害ネタを引きずっています・・)
ここ最近は毎週1~2回ペースで講演や研修講師の仕事が入っており、今週も某大手金融機関の営業職約300名を前に講演し、身内の不動産サブリース業の社員に対して営業研修を行いました。
ワタスにオファーが入るのは恐らく過去の営業職としてのキャリアや研修講師としての実績があるからでしょう。もう10年以上前になりますが、お金を頂戴するキッカケは営業ハウツー本を出版したことも要因の1つでもあり、もう一つあるとすれば過去の実績を錦の御旗のように自慢して講演や研修をしているわけではなく、ある意味未だ現役の営業マン(様々な交渉をまとめると言う意味で)でもあるということではないかと推測しています。
また、自分のスキルが陳腐化しないよう今でもそれなりに自己投資(他の研修を受講)もしているつもりです。今日も1日営業ハウツー本を読んでいました。その本の名は、
『無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」』
ワタスの友人、営業コンサルタント「高橋浩一」くんの近著です。
高橋くんとは4年前、天外伺朗さんが主催する天外塾に入塾した時の同期。たまたま座った席が隣でした。名刺交換をすると営業研修を生業としているということで共通点が見出され、話し込んでいくうちにその青年はワタスより20歳も若く、なんと東大を出ていて、今では上場している業界では結構有名な研修会社の創業メンバーだとわかりました。
クチと要領と運だけで生きてきたワタスとは対極にあるエリートではありませんか(笑)
そんなインテリジェンスが高く、ロジカルで謙虚な彼はロートル経営者のワタスにも丁寧に接してくれて(笑)、天外塾終了後も何人かの気の合うメンバーとは交流を重ねることになり、半年に1回くらいのペースで近況報告会を開いています。また、弊社研修会社にもコンサルをお願いし、我々には無いノウハウの提供もしていただきました。
その彼が出版したという情報をキャッチして早速買って読ませていただきました。その内容は帯にも記されていますが、「東大卒、のべ3万人を指導してきた異色の営業コンサルが、自身のコンペで8年間無敗のノウハウ」がふんだんに公開されており、たいへん勉強になりました。
BtoBの営業パーソンには必読の書と言ってもいいでしょう。
どちらかというとワタスの営業キャリアはBtoCをベースにしています。保険営業は対個人が中心で、法人と言ってもオーナー経営者が圧倒的に多いからです。今では、グループに研修会社、システム会社、不動産会社とBtoBの営業に日々明け暮れているスタッフがいますのでそれなりに過去のノウハウに加えて今の実績を蓄積していますが、この著書にはBtoBの営業ノウハウがとてもロジカルにわかりやすく解説されており、よくある豪快で個性的な営業パーソンの属人的自叙伝の類ではなく、大手企業から受注をいただくためのプロセスを形式知に落とせるように(実践しやすい)説明されています。
また、クライアントへのアンケートデータが随所に図表で記されており、営業側の思い込みと顧客こ本音がいかにズレているかが明確にわかることで、高橋くんのノウハウが更に説得量力を増しています。
例えば、
Q:お客様は価格で決めるのは本当か?
A:ブー。一番は「費用対効果に納得感がある」。つまり安いより価値が妥当か。裏を返せば納得感があれば他社より高くても買ってくれるということ。
Q:あなたが過去に出会った中で、最高だと感じた営業担当者の特徴をできるだけ具体的に教えてください。
A:わかってくれる、意図を把握してくれる、的確、明確。
Q:新規の取引先を検討するならば、その営業担当者に求めることは?
A:一番は、顧客のことを理解し、貢献しようという姿勢がある。二番は、自社のサービスの押し付けではなく、要件にあった提案をしてくれる。
Q:あなたが動きが悪いと感じた営業担当者にあてはまるものを選んでください。
A:一番は、あなたからの質問やリクエストに対する反応が遅かった、または放置された。
等など、営業パーソンとして必要な考え方やスキルの優先順位がこのデータから垣間見れるので何に重点を置けばいいのかがわかります。
再認識できたことも結構あります。
著書には、データだけでなく、著者の体験談が盛り込まれているのですが、その体験談には大手企業に対するBtoB営業のコンペであっても、商品やサービスを提案する前の初回面談時の営業パーソンの態度でどこに発注するかを概ね決めているということが書かれてありました。これは我々が大事にしている初回面談時のスキルと合致しています。
また、顧客が購入を決定している瞬間、つまり心が動くポイントと営業パーソンが自信を持っているキラートークにはズレがあるという点も、ワタスが日頃から思っていることと同じでした。彼がコンサルタントとして凄いのは、常にクライアントに受注時の決定ポイントをリサーチしているところです。
細かな内容はここでは書きませんが、コンペでいかに勝つかということにここまでフォーカスしてロジカルにわかりやすくそのノウハウを開示している著書は間違いなくないと思います。
ワタスも教育者の端くれとして10年以上、恐らく書籍も含めて数万人にノウハウを提供してきましたが、その中で一体何人の役に立っているのかと自問自答することがあります。もちろん業績が上がった、今の自分があるのは私の研修を受講したからと言っていただけた方もそれなりにいらっしゃるのも事実です。
今週は少し前に株式上場した株式会社ZUUの代表冨田社長から直々に「鬼速PDCA」の研修も受講しました。スピード上場を果たした企業が実践しているマネジメント手法をレクチャーいただき、これまた大変勉強になりました。
ただ、冨田さんのノウハウにせよ、高橋くんのノウハウにせよ、「勉強になった」で終わってしまえばなんの結果も変わりません。これをいかに現場で実践するかです。
講師との出会いを活かすも殺すも受講者次第、これは講師側のエクスキューズのようにも聞こえますが、どんな優秀な講師でも受講者全員を行動変容させ、実績を上げることは不可能だと思います。受講者が自ら気づき、自ら実践し、諦めずにに継続して初めて結果に繋がるのです。
それでも講師側は縁があったすべてのヒトを目掛けて、実績が上がり、成功や倖せに繋がることを信じてその時間に全力を尽くすことが肝要です。
「営業力が上がり、お客様から選ばれる喜びをできるだけ多くの方にお届けし、そして、読者の皆さまにとって、人生の選択肢が広がるきっかけを作りたい。」
高橋くんの著書の「おわりに」の一節ですが、ワタスもとても共感いたしました次第です。
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(間もなく各社の案内をアップします)
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