実録風小説!ザ・購買エージェントへの道(転職編)   第八章1段ロケット発射 我欲を満たす
実録風小説!ザ・購買エージェントへの道(転職編)   第八章1段ロケット発射 我欲を満たす

第八章 1段ロケット発射 我欲を満たす

圭太はそれなりに成功した今、「なぜパシフィック生命に入社しようと思ったんですか?」とその動機を聞かれたとき、「保険業界を変えようと思ったのです」「フルコミッション(完全歩合制)の世界で自分がどれくらいできるか試してみたかったのです」と優等生的な返答をすることが多かった。

 

でも、いつも心のどこかに「本当は収入を上げたかっただけ。保険営業はそのための手段。成功確率さえ高ければ別に保険でなくてもよかった。いや、むしろ保険以外の方が良かった・・」と思っていた。

 

ただそんな不純な動機を語れば印象が悪くなることを恐れていただけだ。

 

<回想 :成長のプロセス初期>

圭太は安月給のサラリーマンから高収入のアントレプレナー(独立企業家)に転進し、今まで買いたくても買えなかった物、行きたくても行けなかったところに行きたかった。少なくとも休日の実家詣(序章参照)に終止符を打ちたかった。

 

要するに圭太の「自己実現」とは物欲を満たすこと、消費的自己実現欲求に過ぎなかった。

 

事実、この思いをエネルギーとして突っ走り、当初目標に置いていた我欲、借家から持家、中古車から新車、ファミレスの外食からイタリアンレストランとはほぼ手中に収めていった。

 

付き合う人たちも収入に応じて変化してくるから不思議だ。今までは同世代のサラリーマンだったのが、次第に事業主や経営者が増えてくる。話の内容も同様で、かつては上司や会社の愚痴や不満に終始していたものが、将来の夢や事業展開のことで盛り上がる。

 

「朝倉君、そろそろ保険屋から足を洗って僕と組んで新しい事業でも始めるか!」

 

「圭太君、君の営業力を是非うちの新会社で生かして欲しいんだ。保険勧誘もそろそろ飽きただろ?」

 

こんな誘いをお客様でもある経営者たちからよく受けるようになった。

 

圭太はそんな誘いをありがたく思った反面、みんな僕が保険の営業を喜んでやってるとは思ってないんだな・・・この職業に対する社会からの偏見を感じていた。ただ自分もこの仕事を収入の手段として始めた負目もあり、経営者たちが熱く語るビジネスと自分への評価に心がぐらつくこともしばしばあった。

 

「保険屋」「保険の勧誘」

 

この仕事に一生やり遂げる価値があるのか。この仕事はお金がある程度貯まったら新しい仕事を始めるための「つなぎ」なんだろうか。

 

ハングリー精神をバネにして、目標を明確に掲げて、今やるべきことに専念する。その思いの強さと行動力があれば大抵のことはうまく行く。これは圭太の過去からの成功体験から確信に近いものだった。

 

でもその反面、人生の中で一番時間を費やすことは仕事だ。その仕事を成功の果実としての収入に捉われて、行為そのものに価値を置くことが出来ないものだとしたら、それは自分の人生にとって果たして成功と言えるのだろうか?

 

パシフィック生命での成功、支社や友人からの羨望とは裏腹に圭太はある意味人生の岐路に差し掛かっていた。

 

そんな時、初めて紹介で契約をいただいたお客様から電話が入った。

 

「朝倉さん。久しぶりですね。」

 

「広沢さん、こちらこそご無沙汰しております。お元気ですか?お仕事の方は順調ですか?」

 

「いや、実は今病院からなんです。多分僕はもう永くない・・・」

 

「えっ?・・・・・」

 

圭太の社交辞令をよそに契約者から静かな口調で明かされた突然の言葉に圭太は次の言葉を言い出せないでいた。

 

 

ー続くー

 

<参考コラム>

価値観や性格、収入や資産。人は自分の周りに同じような人を引き寄せます。皆さんの周りはどうですか?どうやらこれは大昔、お釈迦さまがいらした時代から不変の法則のようです。

以下はお釈迦が残された言葉(多分)です。

 

今のあなたに、今の夫がちょうどいい。

 

今のあなたに、今の妻がちょうどいい。

 

今のあなたに、今の親がちょうどいい。

 

今のあなたに、今の子供がちょうどいい。

 

今のあなたに、今の友人がちょうどいい。

 

今のあなたに、今の仕事がちょうどいい。

 

死ぬ日もあなたにちょうどいい。

 

すべてがあなたにちょうどいい。

 

サラリーマンをしている人で、自分の会社の悪口を言う人がいます。

同様に、自分の会社の社員をつかまえて、「思うように働いてくれない」と悪口を言う経営者もいます。

多分どちらも間違ってはいないのでしょう。

しかし、「全てがあなたにちょうどいい」レベル、その人たちの悪口を言うような同じ程度のレベルの自分である、ということに気づくことです。

 

夫婦や親子も同様で、「うちの夫(妻)はこんなつまらない人で・・」とか「うちの親(子供)はどうしようもない」など文句や愚痴を言う人がいます。

しかし、この言葉(全てあなたにちょうどいい)を知っている人から見れば、その人は愚痴を言った瞬間に自分の価値をさらけ出している、ということになるのです。

つまり、「それにちょうどいいあなた」なのですから。人の悪口ばかり言っている人には、人の悪口ばかり言っているちょうどいい友人が集まってきます。

 

「嬉しい、愉しい、幸せ」と言い続けている人には、「嬉しい、愉しい、幸せ」と言い続けている人が集まってきます。

全てがあなたにちょうどいいのです。その一言をじっとかみ締めると、世の中の現象のかなりの部分が見えてくるのではないでしょうか。

 

要するに普段身近にいる家族や友人、上司や部下。身につけているモノやお金にいたるまで全て自分にちょうどいいということです。

 

一度自分の日々の言動や態度、行動を見直してみることも大切ですね。

 

参考文献:こころの遊歩道 弘園社 小林正観

 

*上記コンテンツは2009年に上梓したものを多少手直しし、再掲しています

 

 

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