伝える力。ガースーの緊急事態宣言を聴いて思ふこと。
伝える力。ガースーの緊急事態宣言を聴いて思ふこと。

2回目の緊急事態宣言発令

またもや緊急事態宣言が発令されましたね。

まずは1都3県ですがワタスの住む京都も間もなく発令されるのではないでしょうか。今年に入って予定されていたリアルなイベントも急遽すべてをオンラインに変更せざるをえません。僕はまだしばらくは、いやひょっとしたら在宅ワークがこれからのスタンダードになる可能性が高いと判断し、自宅ワークスペースの改善に取り組むことにしました。

リモート会議やオンラインセミナー時に資料が見やすいように34インチワイドモニターを購入したり、どうしても座りっぱなしになりがちなので、デスクの隣にはぶら下がり健康器を配置し、更に可動式スタンディングデスクを購入して立ちながら仕事ができるようにもしました(このブログも立って書いています)。

部屋自体は元々物置き部屋のようになっていた北西の部屋を風水の先生に「北西は主の部屋なのでそこを汚していると病気になる」と指摘されたのをきっかけに断捨離して仕事部屋にしたのですが、子供の頃に初めて自分の部屋を親から与えられた時のように嬉々として手を入れています(笑)

それにしても。

感染爆発が収まらない中、今回の宣言の是非は置かれている立場によっても見解は異なることでしょう。

とは言え、頭の賢い専門家たちが議論した結果としての判断であれば日本国民として従うしかないのではないでしょうか。

今回、僕はその政府の方針についての是非を判断する立場にありませんし、もちろん何が正解かという明確な答えも持ち合わせてもいません。

ただ。

今回の菅首相の非常事態における「伝える力」にのみ焦点を当てると、それはコミュニケーションスキルを教える教育者的立場としては少し残念と言わざるを得ませんでした。

伝える力の影響力

何といっても出口の見えないトンネルの中にいる日本国民に対して、国のリーダーが発するスピーチ?です。ここは淡々と話すのではなく、国民の心を動かし、「何が正解かはわからないけれど、とにかくこの人の言うことを信じて従おう」とできるだけたくさんの国民に思わせる必要があったのです。

話す内容は、恐らく官僚が作成し、入念なチェックが行われた上で首相に手渡すのでしょう。個人的にその内容について異を唱えるつもりはありませんが、少なくともその内容により大きな経済的ダメージを受け、倒産の危機や自殺をも余儀なくされる方々がこの発表を聴いていらっしゃることは想定できたはずです。

そのような方々や、そのような方々の立場を理解する国民が、「ここは苦しくても何とかこのリーダーを信じてついていこう」と思わせて欲しかったと思うのです。少なくとも私の印象ではその国民感情の琴線に触れるような「伝え方」には聞えませんでした(個人的な受け止め方は様々でしょうが)。

ではどう伝えればよかったかですが。

もちろん国のトップに推挙される方ですから、政策能力や閣僚官僚をまとめるマネジメント力に長け、恐らく1対1なんかで直接お会いすればその凄さは充分伝わる方なのだと想像できます。東北生まれの朴訥としたキャラに共感する支持者も多くいらっしゃることと思います。

それを前提として私が敢えて言わせていただくとすると。

ガースーは12~13分くらいのスピーチ?の10分くらいは目線がカンペに向いています。そして話し方の抑揚が極端に小さい。手振り身振りはゼロ。更には目に力強さが無く表情が乏しい。

これではいくら内容がよかったとしても今回の内容にネガティブな感情を抱く人の心は動かないのではないでしょうか。例え同じ内容でも話し方(伝え方)次第でもっと共感を呼ぶことができたと思うのです。米国の大統領にはスピーチライターがついているという話はよく聞きます。チャーチルもケネディもオバマも心を打つスピーチをしたことで有名ですが、そのバックにはスピーチライターの存在があったという話ですね。このスピーチライターが伝え方まで指導するのかどうかは定かではないですが、経営者や研修講師や営業マンでもここぞという時には、ロールプレイをし、第三者からのアドバイスを聴き、より伝わるように練習を繰り返して本番に臨みます。ガースーがそういうことをされたのかどうかは知る由もありませんが、もしされていないとすれば国を引っ張るリーダーとして、どなたか側近が提案されてはいかがでしょうか。

テクニカルな部分ではありますが。

・見る限り、目線が一度もこちらを向かない(カメラ目線にならずカンペか記者目線)。少なくとも半分はカメラ(国民)目線にしたい。

・「国民の皆様に心から感謝します。」のシーンはカメラを向いて深々とお辞儀をする。

・「飲食店は厳しい経営状況になると思います。」今回更なる協力をお願いする飲食業の方々への協力要請についての部分は特にその方々への感情移入を強め、「本当に心苦しいのですが・・何卒・・」的に涙を浮かべるくらい、その気持ちを伝える。

・「更に若い方へお願いしたいことがあります。」せめてそこはカンペを見ずに。そして、そこが大事なら「もう一度言います。」と強くそのお願いしたいことを繰り返す。

・「1か月後には必ず事態を改善させる。総理大臣として全力を尽くしありとあらゆる方策を・・今一度ご協力をお願いして私からの挨拶とさせていただきます。」ここは少しトーンが強まりましたが、「最後に挨拶とさせていただきます」と〆られたのは少し残念。「以上、私から皆さんへのメッセージとお願いでした。今こそワンチーム(ちょっと古い・・)となってこの難局を乗り越えましょう!」みたいな感じで〆る。

以上ザクッと勝手に思いついたことを書きましたが、根本的にはテクニカルなスキルが無くてグダグダでも想いが伝わればイイのです。

リーダーはストーリー・テラーたれ

個人的にワタスも経営者の端くれとして常々思ってきたことは「リーダーはストーリーテラー(物語の語り部)たれ」ということです。

未来のことは誰もわかりません。規模や責任の大きさは違えども、国の舵取りも会社の舵取りも同様です。特にこの度のコロナウィルスによるパンデミックの終着を100%読み取り解決できる人はいないでしょう。

だからこそ人は誰かを信じたいのです。もちろん口先だけで行動が伴わないよりは、口下手でも行動するリーダーの方がいいと思います。ですが、同じ行動ならもうひと踏ん張り伝える力を磨き、ストリー・テラーとして心を動かすことで強く早く進むべき方向に巻き込んでいく力があったほうがいいと思うのですがいかがでしょうか。

国民(社員)にとっても、そのリーダーを信じてついていき、例えそれが間違っていても他責ではなく、国民(社員)がついていこうと自分で決めたこととして後悔しないようにすべきですし、その上で諦めることなく課題解決に向けて行動し続ける姿に国民(社員)は心が動かされるのではないでしょうかね。

とにもかくにも。

過去に戻るのではなく、新しい生活様式や価値観を受け入れながら、この難局を日本国民全員が、一人一人が最善を尽くして乗り切ろうではありませんか(オーッ!!)。

*あくまでも個人的感想であり、菅首相の存在を否定するものではありませんのであしからず。

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