今週の27日火曜日に無事63回目の誕生日を迎えることができました。SNSを中心にたくさんのバースディメッセージをいただきました皆さま、本当にありがとうございました。
思い起こせば昨年の4月、突然の末期がんを宣告されたときはまだ61歳でした。誕生日は誰にでも訪れる年に1回の「特別の日」ですが、宣告を受けて以降は毎日が「特別の日」となりました。この先、何歳までバースディメッセージを頂けるかは神のみぞ知るところではありますが、特別の特別の日として引き続き皆さまからの温かいメッセージをいただけることを励みにしながら充実した日々を過ごしていく所存です。
そう言えば。
今週から京都本社がレイアウト変更されました。今まで3階と4階に分かれていたスタッフ社員を4階に集め、コミュニケーションの効率性を高めるというのが主な目的です。
その代わり。
社長室が無くなりました・・・
今まであったものが無くなるという時の気持ちを一般的には「喪失感」と言います。
親が亡くなる、友が亡くなる、大好きな恋人と別れる、子供が独り立ちする、マイホームを何らかの事情で手放す、なんて時には少なからずこの喪失感を味わう人が多いのではないでしょうか。このまま自分自身の存在すら無くなるのではないかという「存在の死」は不安と怖れの最たるものかもしれません。
ワタシが初めて職場で個室を与えてもらったのは36歳の時でした。当時某保険会社の支社長に就任した時です。新設された支社を部下と見に行ったとき、その支社長室を見てその部下が、
「堀井さん、ついにここまで登り詰めましたね~」
と感慨深げにワタシに言ってくれたことを覚えています。その後ワタシはその会社を退職し、起業することとなりました。最初は10坪にも満たない雑居ビルからスタートし、2年後にはまともなオフィスビルに移転しました。出だしは極めて順調で、オフィスも3年めくらいには倍以上の広さに拡張しました。ところが間もなく、社員の大量離脱による組織崩壊の危機が勃発。ここで会社を潰すわけにはいかないので急遽拡張したオフィスを元の広さにまで縮小することにしました。その時には個室どころか、自分の机すら無い状態がしばらく続きました(打合せ用のスペースとか喫茶店とかジプシー状態でした)。そしてその後業績を徐々に拡大させながら数年後には更に立派な今のオフィスに引っ越しをすることしたのですが、引っ越し当初から社長室があったわけではありません。それから更に数年後に、当時の副社長が、
「堀井さん、今まで沢山の保険代理店経営者に訪問してきましたが、うちくらいの規模で社長室が無いのは堀井さんくらいです。もうそろそろあってもいいでしょ。お願いですから社長室作ってください。」
と懇願されました。クローズされた部屋に籠るのはあまり性に合わないので、開放的に壁をスケルトンにしてもらいました。 これがもう11年程前の話しです。
そしてそれが今回のレイアウト変更では。
壁が取り壊されて目の前から社員のデスクが結構遠くまでつながっています(机はそのまま)。
デスク回りを片付けていると弊社の某シニアアドバイザーが近づいてきて、
「これは堀井さんももうやめろという会社からのメッセージやな。」
と言われました(多分半分冗談で(笑))
過去を振り返ると、自らの意思で個室を作ろうとしたことはないですが、こうして当時の感情を整理してみると、個室は「アイデンティティ(自己同一性)」そのものだと気づかされます。個室が設けられた時にはアイデンティティが満たされ、机すら無くなった時にはアイデンティティが喪失する。これは自分の意識でもあるが、周囲から見ても同様の見方をされる(某シニアアドバイザーのように)。まあこの辺りは、リスクを承知で起業し、業績が良い時には有頂天になり、悪いときにはお金や立場が喪失する不安と怖れを味わってきた者にしかわからないことなのかもしれません。
と、ここまで書くと今回のレイアウト変更をワタシがネガティブに捉えているようにも見えるかと思うのですが決してそうでもありません。時代の流れや自身の年齢、組織が進むべき方向性等を考えると様々な変化を受け入れる時だと自分自身でも常に思っているからです。
ヒトはそれぞれが別の身体や人格を持っています。そのヒトは個々にバディ(身体)と心(個性)を持っています。深層心理学的には、その心はペルソナ(社会に適応すべき仮面)とシャドー(潜在意識に押し込められた感情)に分離しており、更にその奥には真我(本当の自分であり、森羅万象と繋がっている)が眠っていると言われています(ア・ヤ・シ・イ・・)。これを無理やり個室に例えると、仕切られている個室の壁はバディ(肉体)でありペルソナ(仮面)であり、中にいるヒト(ワタシ)は心(魂)であり、シャドーであり、そして真我そのものなのではないのかなと(妖しい話しが嫌いな人このこの章はスルーで・・)
つまり。
バディ(肉体)という壁が無くなることは「死」と解せますが、魂そのものは無くならず、永遠にまた異なる人生を繰り返します(知らんけど・・)。ペルソナという壁が厚ければ厚いほどシャドーも深く、本来の真我が表に出てこれません(本当の自分が発揮できない)。
要するに。
壁(個室のこと)を無くすことは、アイデンティティをリセットする機会であり、自身の真我を見つめ直し、森羅万象(社員のこと)と一体となることで真の自分(真我)を再発見する時ではないのかとワタシのハイヤーセルフが教えてくれたのです(我ながら恐しい程妖しいこじつけ理論・・・)
そんなこんなで。
去年肉体を喪失しかけたワタシは無事63歳の誕生日を迎えるに至りました(笑)
自動書記のように書いていたら前置きが恐ろしく長くなってしまいましたが・・
27日はいつもの朝を迎えました。
今の時期はセミさんの大合唱で5時くらいに目を覚ますのですが、いつもこのままセミさんの鳴き声をボーっと何もしないで聴いていたいと思うのです。
因みにこの願望を深層心理学的には。
セミリタイア願望と言います(もちろんウソ・・)
そうもしてられないので、しばらくしてから河原にウオーキングに出かけアーシングしながら瞑想し、庭の草木に水をやり、朝食を作り、そして食べるというルーチンです。
庭のジャスミンは未だに花をつけ、家の中にまで香りを運んでくれますし、相変わらず人参ジュースも飲んでいます(笑)
夜には愛孫たちが遠隔でハッピーバースデーを唄ってお祝いをしてくれました。
まるで絵に描いたような倖せ者のおじいちゃんです(笑)
振り返ると。
今までの人生は「自己証明」と「他者承認」を得るために生きてきたように思います。
自分の存在価値を、言葉や行動で結果を出すことで証明し、他者から「凄い」と認められようとがんばってきたから今があるという人生です(もちろん全面否定するつもりはありません)。
でもそろそろ。
その世界から解き放たれた「自己承認」の人生を歩めと言われているような気がするのですよ。
え?今までお前は自分好きと言ってきたくせに実は「自己承認」できてなかったのかって?
はい・・
できてるつもりだったのですが、実は多分今までは「自己証明」と「他者承認」された自分を「自己承認」していて、あるがままの自分自身を承認できていなかったのではないかと思うのですよ。
自己証明、他者承認ができないと価値がないという価値観が一見自分好きの奥底にこびりついていたのではないのかなと。恐らくですが、あるがままの自分に「自己承認」ができたときに真の末期ガンからの解放があるように思うのです(あくまで個人的感覚です)。
つまり。
ブラジャーは寄せて上げて集めて形を整えるために存在します(動きやすいようにという目的もある人にはある)。でも、自分しかいなければブラジャーを着ける必要性はほぼありません。締め付けから解放され、とてもスッキリした気分になるのではないでしょうか(したことないから知らんけど・・)。
胸の形が良かろうと悪かろうと、大きかろうと小さかろうと、自分自身のありのままの姿を承認することが自己承認であり、ブラジャーで寄せて上げて集めた胸を他者から承認されても真の喜びは味わえないのです。
「誕生日に寄せて」とタイトルに書いたら、ブラジャーがインスピレーションで降りてきたのでこんな話になってしまいました(寄せてとブラジャーが繋がった・・)。それもご多分に漏れず長文で内容は限りなく妖しいいつものパターンです・・
ワタシがあと何回誕生日を迎えることができるのかは神のみぞ知るところですが。
今回も沢山の方々から、
「いつまでも若々しくてカッコいい堀井さんでいてくださいね。」
とか。
「これからも面白くてカッコいい姿を見せてください。」
なんて誕生日ならではのヨイショメッセージをいただきました。
「カッコいい」は万人が嬉しい誉め言葉です。
「若々しい」は年を取れば取るほど嬉しい誉め言葉です。
「面白い」は関西人には最高の誉め言葉です(笑)
今回もそれだけではなく、
「寛解を心よりお祈りしています。」
とか
「ずっと応援しています。」
的な励ましのメッセージに加えて、
「逆に元気をいただいてます。」
とか
「いつも活きる勇気をいただきありがとうございます。」
等など、お祝いの言葉に書き添えていただいた方々も沢山いらっしゃり、舌の根が乾かないうちに「自己証明」「他者承認」で喜んでいる自分がいます(笑)
でも温かいメッセージを見るにつけ、何かお役に立てることがあればもう少し生かせていただいて社会にご恩返しがしていきたいと思うのです。
では。
最後に毎度おなじみの誕生日宣言をさせていただきます。
「年齢不詳、歳不相応、身心健康ちょっとアホ、シゴトは控えめアソビは全力、渋くて可愛く、ヤンチャで真面目、エロくてお洒落で、妖しく爽やか、こんな活き方をしたいと憧れられる支離滅裂の63歳を目指したといと思います(笑)」
実は。
ブログのアイキャッチ画像に載せましたが。
この度末期ガンをカミングアウトしたブログが出版社の方の目に止まり、書籍化することになりました。
発売はおお盆明けの20日頃の予定です。
近づけば追々しつこいくらいにご案内をさせていただきますが・・
まずタイトルは、
「ワタス、ガン宣告を受けました。~末期ガン宣告された経営者が体験から学んだガンと向き合う最強のメソッド27~」
に決まりました(メソッドは15になっていますが27に修正予定)。
できることなら、今ガンに罹患されている方やその家族、ガンにはなりたくないと願う今健康な人、たくさんの責任を背負っている経営者、そして常日頃からガンと向き合う仕事をされている医療関係者や保険業界の方々にも読んでいただきたいと思っています。
発売の折には。
是非、最寄りの書店やネットからお買い求めいただきましたらとても大変ものすごく強烈に涙がでるほど(しつこい・・)嬉しいです。
こんなワタシのことを。
転んでもタダでは起きない強欲で自己顕示欲の塊みたいな奴だとお思いでしょうが。
転んだからには100倍返しをしようと思っています(笑)
自己顕示欲があることをしっかり自身で認めることも真の自己承認を得るための入口です(と、先日師匠からお墨付きをもらいました(笑))。
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