不測に備えろ。世界は商品で変えるのかマーケット創造で変えるのか。
不測に備えろ。世界は商品で変えるのかマーケット創造で変えるのか。

今週のトピックス

想像して欲しい。

平日の昼下がり。君は赤坂通りの交差点にいる。目の前の歩行者用青信号が点滅しだしたので渡るのを止めた。それが大人としての常識だ。するとそこにグレイスーツにリュックサックを背負い、派手目のブランドものマフラーを首に巻いた年齢不詳のおっさんが早足でその交差点に突っ込んだ。「余程急いでいるのか・・」と思ったその瞬間。

このおっさんは足がもつれ、その交差点のど真ん中で前のめりに転倒。なんとか必死に持ちこたえようとしていたのは見て取れたが最後は踏みつけられた蛙のような無様な格好でコンクリートにダイブし、背中のリュックサックは慣性の法則により背中から離れ、この倒れたおっさんの後頭部に乗っている。

「ププッ・・カッコつけたおっさんが交差点のど真ん中で大ごけしとるがな。カッコ悪・・けど大丈夫かこのおっさん、信号もう赤になってるで・・」

同じ信号待ちをする人たちも複雑な表情でその光景を見ていると、このおっさんは意外にも早い動作で起き上がり、そのまま交差点の向こうに早足で消えていった。どうやら余程恥ずかしかったに違いない。

この無様なおっさんは・・

 

私です(泣)

久しぶりに道でコケました。言い訳するわけでは無いですが、振り返るとそのこけた原因の1つはマスクです。マスクをすると下の視界が俄然悪くなります。更に地下鉄から階段を登り切った時点でマスクを通した呼吸により若干頭が酸欠でボウっとしていました。出口を出た目の前の信号が点滅していて一瞬迷った後に渡ろうと思いました。そして足を前に出した途端歩道と車道がスロープのように前下がりになっていてそのままつんのめり、その勢いを踏ん張れずに転倒してしまったのですよ。後方の信号待ちの人たちが私に視線を向けているのがわかりました。膝の痛さより、その視線の方がはるかに痛く(笑)、さも何事も無かったかのようにスックと立ち上がり、まるで競歩の選手の如くスピードでその場から姿を消したのです。

コロナでコロぶ・・

コロナウィルスは様々な形で日本に悪影響を与えていますね。

わりかん保険とは

コケる前に行ってきたのがイベントの打合せでした。ですが、コロナの猛威により全国各地のイベントが延期や中止に追い込まれています。

既に来週参加予定のセミナーが中止になりましたが、学校の入学式や卒業式も中止になったりしていますね。弊社の研修会社も、予定している大手企業の社員研修が延期や中止になる可能性も高く、経済への影響を直接味わう事態に困惑しています。

このままコロナが沈静化しないと東京オリンピックすら危ぶまれるのではないでしょうか。

話を戻しますと。

来月に予定している保険乗合代理店協会のパネルディスカッション「インシュアテック最前線」のメインパネラーにお招きすることになったジャストインケースの畑加寿也社長を訪問していたのです。

畑社長は今保険業界では最も注目されている方と言っても過言ではないでしょう。「わりかん保険」という日本初のPtoP保険をサンドボックス制度を使ってリリースされたのです。わりかん保険は簡潔に表現すると「割り勘・後払い」の保険(少額短期保険)です。

ざっくりばっくり説明すると、もともと「P2P」は対等な者同士(peer to peer)を意味するネット用語。一般的な保険は年齢や性別などに応じ、保険料を前払いするのが基本。保険会社は集めた保険料を運用し、病気や死亡する人が想定より少なければ、その多くは保険会社の利益や蓄えとなります。それに対し、P2P保険は原則として加入者が同額を払います。保険金の支払いがなければ保険料はゼロとなる一方、支払いが増えれば負担も増えることになりますが、「わりかん保険」は保険料に上限も設定されています。

保証は至ってシンプルで、がんと診断された時に一律80万円の一時金を払うというものです。各ユーザーは20〜39歳、40〜54歳、55〜74歳といったように年齢に応じてグループを形成し、誰かががんになった場合には他のメンバーで保険料をわりかんして支払い、たとえば契約者数が1万人でがんと診断された人が2人いた場合、保険金の合計金額160万円にjustInCaseが受け取る管理費を加えた金額が保険料となり、残りの9998人でわりかんするというもの。申込はネットで完結できます。

お会いするにあたってまずは体験してからと想い、自らが申込手続きをしてから訪問をしました。現時点では保険料は「ゼロ円」です(笑)

いずれにしても新しい概念の商品をいち早く開発し、世の中を変えようとチャレンジする若き経営者畑社長の発想力と行動力に素直にエールを送りたくなりました。

ご興味ある方はこちらから→https://p2p-cancer.justincase.jp/

ゲコノミストとは

話しは変わりますが。

最近ゲコノミストの会に入会しました。ひふみ投信で有名なレオスキャピタルワークスの藤野代表が提唱者になって創られた下戸の会(お酒を飲まない生き方を楽しむ会)です。ワタスは全くの下戸ではありませんが基本体質的に酒が弱く、飲んでも梅酒2杯が適量です(笑)世代的にはコンパや宴会では一気飲みが当たり前の時代を生きてきましたので、当時は常にリバースして倒れていました(笑)

そのイケてない自分を解消するために飲む練習もしましたが、一向に強くならず苦肉の策として宴会芸を磨くことで存在感を出すことに成功しました(笑)年齢や立場の変化とともに強要されることはなくなりましたが、それでも酒が体質的に弱いというコンプレックスは基本ずっと持ち続けていたのですよ。

恐らくそんなコンプレックスを持つ人たちが日本にはたくさんいて、ゲコノミストに共感する人たちが一気にこの会に入会され、半年で3,000名を超えるまでになっているのです。日経ビジネスから抜粋すると、『若い世代のお酒離れや、健康志向の高まりでノンアルコール市場への注目度が高まる一方で、発起人であるレオス・キャピタルワークスの藤野英人社長は、「メーカーや飲食店など提供者側の下戸への理解が足りない」と指摘する。下戸が楽しめるノンアル商品が登場すれば、「ゲコノミクス」効果は3000億円以上の潜在力があると語る。』と。

ご興味ある方は→https://www.facebook.com/groups/299429860935011/

事実、最近では下戸の人でも楽しめるようにノンアルのバリエーションを高めるバーやレストランが人気を呼んでいて、料理に応じてペアリングしてくれるお店もあり、この会ではそんなお店情報の提供たオフ会を企画されたりしているのです。

これは、潜在的にあった共通するコンプレックスを敢えて顕在化することでその共感者を集め、その人たちの需要に合わせた商品やサービスを提供することで新たなマーケットを創造するというサンプルですね。保険市場で言えば、LGBTの方々へのアプローチに近いと言えます。

まだ入会したばかりで、SNSで上がってくる会員さんの情報を共有する程度ですが、できればオフ会にも参加してみたいと思っています。

いずれにしてもワタスの経営者としての関心領域は、企業を成長させるためのヒントを探り続けることです。新たな商品を世の中に送り出すことで社会に貢献するのか(わりかん保険)、それとも新たなマーケットを創造し、そのマーケットにサービスを提供して貢献していくのか(ゲコノミクス)、はたまた、そのサービスを提供する人の価値を最大限に発揮するだけのスキルを磨き上げるのか、顧客の声を徹底的に聞いてその課題を解決するサービスを提供する仕組みを構築するのか等々様々な可能性を模索するために、自ら体験したり、自ら当事者に会いにいくことで何かを掴み、事業に活かせないかと模索し続けることだと思っています。

まとめ

不測の事態とは想定外のことがいきなり起こることです。例えば昨年に起こったバレンタインショックのような税制変更、数年前に起こった委託型募集人の適正化や保険業法改正等法改正、バブル崩壊やリーマンショックのような経済変動、地震や台風等の天変地異、そして今回のコロナウィルスのような伝染病等々です。

もちろん個人の不測の事態には、今回のワタスのような転倒による怪我や事故、ガン、脳卒中、心臓病等による就労不能や死へのリスクがあります。我々保険を販売する代理店は基本顧客のあらゆる不測の事態を想定し、その場合の金額をはじき出し、適切な保険商品を提案することがミッションです。

でもしかしすべてが保険商品でヘッジできるわけではありません。また、例えどんなことが起ころうと、企業は持続可能性を追求していかなければなりません。そこに社員や社員の家族がいる限り潰れるわけにはいかないのです。

コロナの猛威は、まだトンネルの先が見えない状況が続いています。このままいけば致命傷に繋がるダメージを負う業種もでてくることでしょう。世の中の経営者の皆さん、ここは踏ん張りどころです。売上対策、資金調達、コスト削減、労務施策等々様々な意思決定が必要な局面ですが明けない夜明けありません。

不測の事態を乗越えながら人は成長していくのですから(オーッ!)

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