既に日経が報じましたが。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB014AU0R00C25A7000000/
弊社ホロスグループはこの度、英国に本店を置く「ハウデングループホールディング」の日本法人「ハウデングループジャパン」に68%の株式を譲渡したことを発表しました。
つまり。
弊社は。
何を隠そう。
ここだけの話し(もうええちゅうねん!)
外資系の会社となります(え?そこ?)
これを機会に思い切って。
会社公用語を英語にしようかと思いましたが。
誰も喋れないので。
ワタシが個人的に乗っているイタリア車をイギリス車に変えてお茶を濁そうかと画策しています・・
と、冗談はさておき。
ここから先は少しマジな話をしたいと思います。
話したいことは大きく3つ。
そりは。
1.決断に至った背景
2.ハウデン社に決めた理由
3.今後のビジョン
です。
実は弊社は。
2年程前に東証スタンダード市場への上場承認を取得後取り下げをした経緯があり。
その後の方向性を模索しておりました。
そして。
考えに考え考えすぎて。
このまま考え過ぎたら間違いなく禿げると思い。
思い切ってカツラを購入しました。
というのはウソです(抗がん剤で禿げると思って買ったけど禿げなかった・・)
背景は。
・筆頭株主であるファンドが当社株売却を検討
・BM問題に端を発した保険業法改正に伴う業界の大変革期が差し迫る中、顧客の最善利益を追求できる組織体制が急務
・IPOの相対的魅力の低下(上場廃止を選択する企業の増加・既上場保険代理店の低迷)
・創業者(ワタシ)の高齢化(間もなく67歳)・健康問題(末期ガン宣告後6年目)に伴う早期事業承継の必要性
・少子高齢化に伴う国内産業全般における成長の限界(グローバル展開の模索)
・今後の優秀なスタッフ人財の採用・確保
こんなところでしょうか。
ワタシの頭の中では。
「長年IPOを目標にマネジメントをしてきた。そのオイラの想いを受け止めて役員や社員、将来設計士たちもついてきてくれた。でもそれは単なる創業経営者であるオイラのエゴで、会社の未来や社員の倖せや顧客の最善利益を考えた時に、果たしてIPOが、IPOだけが進むべき道やったんやろか。オイラはもういつ死んでもおかしくないし、ここは一旦執念を捨てて、進むべき道を再考しろと言うことなんかなー」
こんな自問自答が多くなり。
そして今から1年半程前に。
ハウデングループジャパンの多田代表との出会いがありました。
ハウデングループジャパンが設立されたのが2023年8月。
https://www.howdengroup.com/jp-ja/about-us
ワタシが初めて多田さんにお会いしたのが2023年10月ですから設立わずか2カ月後の出会いでした。
そしてそれからかなり長い時間を要しましたが。
1年9カ月の時を経て(ここは長くなるので割愛・・)
ハウデングループの仲間入りをすることを決めました。
社員持株制度を中核とする英国発のグローバル保険仲介グループで。
1994年に設立され、個人のお客様から大手多国籍企業に至るまで、幅広いお客様に対して保険、再保険、アンダーライティングのサービスおよびソリューションを提供して。
現在、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、中東、ラテンアメリカ、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの55カ国で事業を展開しており、22,000名以上の社員を擁し、総額450億米ドル(約6兆7千億円)の保険料を取り扱っている米国を除けば世界最大の保険ブローカーです。
ニュースリリースではワタシ、ジャパン多田代表、英国デヴィッドハウデンCEOそれぞれののコメントが掲載さています。
「25年間、社員とお客様に支えられホロスの事業を成長させてきましたが、国内保険業界が新たなステージに変わろうとするこの機に、当社はハウデングループに加わることを決めました。ホロスの生命保険分野を中心とした長い経験と実績、ハウデンのグローバルなリソースと損保法人分野における高度な専門性、この二つの力を結集させることにより、今以上にお客さまから愛され信頼される企業グループとして成長発展していく所存です。」
byホロスホールディングスCEO堀井計
「ホロスとハウデンは、社員一人ひとりの自主性を重んじながら、お客様に最適な保険サービスを提供し、お客様に喜ばれながら社員も楽しむ、という点で企業文化が似ています。 お客様の信頼を得ながら、事業を成長させる喜びをホロスの皆さんとともに分かちあいたいと考えております。」
byハウデングループジャパンCEO 多田健太郎
「私たちは創業以来、最高のサービスを提供するためには、地域に根ざした高度な専門性が不可欠であると考えてきました。ホロスは、日本市場において豊富な実績と卓越した専門知識を有しており、今回の株式取得により、個人、中小企業、大手企業、そして保険会社のお客様に対して、元受保険から再保険に至るまで、全国規模で包括的なサービスを提供できる体制が整いました。 この取り組みは、ハウデンにとって重要な転換点であり、日本という魅力的な市場に対する、私たちの永続的かつ揺るぎないコミットメントを示すものです。」
byハウデン グループホールディングスCEO David Howden
特にワタシが共感したのは。
創業者及び従業員グループが最大の株主というユニークなビジネスモデル(社員を大切にするカルチャー)
創業者デヴィッドハウデンが当社の「HOLOSを創る10の価値観」にいたく共感してくれたこと(英訳されています)
グローバルな法人損保のノウハウ(新たな法人マーケット開拓の可能性)が加わること
豊富な資金力(M&Aによる非連続成長の加速)
です。
弊社が創業来築いてきた企業カルチャーを維持しながら。
更に。
大変革期を向かえる国内保険業界でスピード感を持って市場を開拓でき。
法人経営者・富裕層・大企業従業員に対するサービスの充実がはかれる。
と思ったのです。
変化(へんか)と変化(へんげ)。
これは完全に勝手なワタシの解釈ですが、変化はパッシブ(受動的)なもので、自らの意志とは関係なく環境や状況が変わっていくこと。
変化(へんげ)はアクティブに自らの意志で変わる(化ける)ことと定義しています。
つまり。
今日本の保険業界は大きく変化(へんか)しようとしています。恐らく10年前の保険業法改正よりも大きな変化の波が襲うでしょう。
今はまだほとんどの代理店は様子見状態で、確定次第対応しよう。できればできる範囲で対応しようと考えている経営者がほとんどではないでしょうか。
10年前の委託型募集人の適正化から保険業法改正の折にも同じようなことがありました。
当時、ワタシは保険乗合代理店協会の理事長として金融審議会ワーキンググループにも参考人として招致されており。
立場的にも自社を中途半端な体制整備で凌ぐような選択肢はなく、「王道」を行くことを決めました。
手持ちの資金で回せる範囲の体制整備ではなく、暫くの赤字を覚悟してでも先に資金を調達し、王道に共感してくれる高質な募集人集団ができればきっと成長軌道に乗せられると判断したのです。
そして。
ワタシの古巣でありライフプランナーチャネルを主力とするソニー生命さんから乗合代理店として初めて出資をいただき。
その後大手生保の営業職チャネルを主力とする第一生命さんも初めて乗合代理店である当社に出資をしていただき。
同時期にPEファンドからの出資もいただきました。
この一連の資金調達により。
当社は資金を枯渇することなく赤字から脱却し、新たな成長軌道を描くことができたのです。
そう。
変化(へんか)の前に。
変化(へんげ)したから今があるのです。
つまり。
今般の意志決定も同様だということです。
業績も順調で資金も潤沢な状況にありながらも。
業界の大変革期に飛び抜けるために。
オーナーシップを捨てることと引き換えに。
新たなステージに突入していくことを決めたのです。
これは。
創業社長にしか理解できないかもしれませんが。
企業はオーナーシップを捨てながら成長していくのではないでしょうか。
元々1人で創業し、100%株主でスタートした会社が成長とともに資本を増強させながら(持株比率を下げながら)成長させていくことは創業経営者にとっては喪失感が伴います。もちろんオーナーシップを失わずにそのまま事業を成長させていく凄腕経営者もいるでしょう。ただ、オーナーシップを失いたくないという「欲」の為に事業の成長を止め、健全な経営が出来ない経営者の方が多いのではないでしょうか。
25年の経営者人生を振返り。
やってきたこともできてないことも含めて。
トップの仕事は以下の7つではないでしょうか。
1.ビジョンを語る(トップは顧客や社員やステークホルダーの心を動かすストーリーテラーたれ)
2.カルチャーを創る(トップが創りたい環境はトップが意識し実践しなければでき得ない)
3.トップ外交をする(トップが創った人脈がチャンスを創りピンチを救う)
4.リスクのある意志決定をする(トップは意志決定を恐れるな。どうせ答えは死ぬまでわからない)
5.責任を取る(他責するトップにトップの資格無し。常に自責思考でありすべてに責任を負うべし)
6.権限を委譲する(トップはどんどん手放し、戦略的に存在感を消していくべし)
7.後継者を見つける(トップは自分より優秀なヒトを見つけ、育てることが究極であり最後の仕事)
人生の終盤に差し掛かり。
新たなステージを迎えられたことに感謝するとともに。
今まで以上に軽やかにシゴトを愉しみたいと思います。
ホロスホールディングスは経営と執行を分離するために執行役員制度を導入し。
新たに2名の取締役に就任いただきました。
それにより。
代表取締役会長 大塚祐介
代表取締役社長 堀井 計
取締役 藤田圭介
という3名体制となり。
ワタシ以外の常勤取締役は執行役員として執行業務を担ってもらうことになりました。
専務執行役員 浦野 陽介
常務執行役員 立石 仁裕
https://www.holos-hd.jp/company/
また。
事業会社3社の体制は現状通り変わらず。
新たにホロスプランニングに損保担当役員として、
取締役 西堤 良氏
を迎えました。
更に。
ワタシはホロスホールディングスの個人筆頭株主という立場と。
英国ハウデン社の株主となることで、両社の成長発展をコミットする立場を堅持します。
これにより。
当社の中核事業であるホロスプランニングは、従来から得意とする生保部門に加え。
ハウデンのグローバルかつ専門的な損保法人分野を新たな事業領域に加えることで。
顧客満足の幅を広げ、更に成長を加速していくことになりますので。
お客様並びに、ステークホルダー、スタッフ社員。
そして将来設計士の皆さん。
どうぞ引き続きホロスグループをよろしくお願いいたします(オーーーーーーッ!!!)
メディアの皆さま
取材のご依頼があればお気軽に承ります。
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