緊急告知。訪問型生保乗合代理店が一般消費者から見放される日。

緊急告知

3月16日16時に生保協会のホームページが新設されました。

「代理店業務品質評価運営」専用サイトです↓

https://www.seiho.or.jp/quality/

いったいそれはなんじゃらほいと思った保険業界関係者の方々に説明しますと。

いよいよ生保乗合保険代理店の業務品質評価運営の申込が始まるということです。これは以前にもこのブログで書きましたが、ざっくりばっくり表現すると保険業界の「ミシュランガイド」のようなもの。

例えば。

旅先でどこか美味しいお店を探そうとすると今時の人はかなりの確率でネット検索をしますよね。一見さんの場合は、食べログで調べて評点を見て「3.8か。結構クオリティ高いな。」とか「3.0か。可もなく不可もなくかな。」とかを値踏みしてから店を決めるのではないでしょうか。これが接待とかアニバーサリー的なかなり気合の入ったゴージャスな勝負飯の場合は奮発してミシュランガイドを見て選ぶなんてこともあるわけです。こちらの場合は飲食店を網羅している中から評点を見るというより、とにかくこのガイドブックに掲載されただけでも「凄い店」と見られるので、掲載されただけで世界からお客さんが訪れるようになる可能性があがるという代物です。

で。

今回の保険業界の品質評価基準は後者、ミシュランガイドに近いものなのです(初年度は星のランクはありませんが)。

なので。

一般消費者が保険相談をする際に、「家の次に高い買い物するわけやから、信頼できるとこで相談せんとあかん。このリストに掲載されている代理店なら安心ちゅうことやな。いっぺんここに連絡してみよ。」となる意図での取組ということなのです。その相談に足る信頼のおける代理店を見極める際にその指標となるものを生命保険協会が定め、運営するものです。

これは2年に渡り国内の全生命保険会社と選抜された乗合代理店経営者、消費者団体、金融庁、業界団体をメンバーにして揉まれ揉まれてて出来上がった基準なのですが、はっきり言って相当難易度の高い基準です。恐らく現時点でそのまま審査に通る代理店は存在しないのではないでしょうか。

詳しくはこのホームページに解説ビデオや代理店向けオンライン説明会の案内が掲載されていますので、是非この機会に受講されることをお勧めします。

日時は4月5日~8日の4日間、1日に4コマ(1回1時間)開催されています。

もっとも今回は100代理店が審査対象となりますので申込が殺到すれば漏れる代理店も出てくるかもしれません(その場合は規模大きいところが優先されます)。

果たして代理店にメリットはあるのか

この審査に合格した代理店はどんなメリットがあるのでしょうか。

・生保協会のホームページに公開される(広告宣伝効果)

・その副次効果でメディアで合格代理店がクローズアップされる(広告宣伝効果)

・何より業務品質そのものが向上する(信頼度向上)

まずはこんなところでしょうか。今後の期待値としては、

・保険会社ごとの代理店点検が一元化される可能性がある(業務効率向上)

・保険会社ごとの品質手数料が上がる可能性がある(収益の向上)

・広告宣伝効果が極めて高い場合は広告宣伝費や販促費、リーズ費用などが大きく削減できる可能性がある(収益の向上)

というのも考えられます(あくまで期待値)

果たして消費者にメリットはあるのか

ではこの制度ができると消費者にとってどんなメリットがあるのでしょうか。

・信頼に足る安心安全な代理店を見つけやすくなる(生保協会お墨付き)

・複数の代理店をショッピングする手間が省ける

・業務品質の高い代理店募集人に相談した結果満足度が上がる可能性がある

くらいでしょうか・・

いずれも啓蒙活動が不可欠

まだまだ代理店サイドもこのような取り組みが始まることすら知らない代理店が多いと思いますし、もちろん消費者はほぼ全く知らないでしょう。そういう意味では代理店にも消費者にもこの取組を啓蒙する活動が業界的には必要です。

はっきり言ってすぐに代理店サイドは生産性に直結するとは思えません(特に今後の期待値の部分)。

そういう意味ではこの基準をクリアするには相当難易度が高い設定になっていますので、短期的には「労多くして益少なし」と言えるかもしれません。

でもしかし。

中長期的に見れば乗合代理店がこの設定された評価指標をクリアしているかどうかは大きな意味を成すと思います。

歩合制訪問型代理店の正念場

今生保乗合保険代理店数は約22,000店と言われています。

保険ショップが近年台頭してきましたが、それでも恐らく店舗数で約2,300店(あくまでこれは店舗数)。社数でいくと100社以内ではないでしょうか(あくまで憶測)。ということは、日本国内の生保乗合代理店のほとんどは訪問型ということになります。

更に。

その中のほとんどは歩合型募集人を組織化しているところが占めるのではないでしょうか。この形態は募集人への手数料配分が総じて大きいため、会社に利益が残らない体質です。内部留保が充分にない代理店は態勢整備に充分な投資(システムや人材)ができません。かといって手数料配分を変えてしまうと、その募集人が他の代理店に移籍してしまうというリスクがあるので、その構造を思い切って変えるという決断ができないというジレンマがあります。で、どうしても品質向上への取組みが後手後手に回ってしまっているうちに大手保険ショップや上場している代理店、保険会社資本になった代理店のような経営基盤の盤石な代理店がどんどん評価基準をクリアしだして、消費者が基準クリアの代理店に集中していくという絵姿になる可能性もあるのです。

極端な話しをしてしまうと、過去の消費者金融がそうですね。ピーク時には47,000店以上あった貸金業者は現在では1,600社ほどに激減しています。もちろんこれは、死者が出るほどの社会問題によりお上が法規制をいれた結果、ほとんどが大手金融機関の傘下となって収斂されていった背景がありますので、そのまま乗合保険代理店に置き換えてしまうのはかなりのオーバートークです。ですが、今回の背景には「乗合代理店は手数料の多寡で保険商品を薦めている」という疑念からスタートしていることを鑑みれば、頭の中にいれておいてもいいのではないでしょうか。

よって。

乗合代理店の中でも、大多数を占める歩合制訪問型代理店の経営者は、本気でこれを取りに行く覚悟が必要ではないかと思うのですよ。

恐らく。

ここまでの話しを読まれて、「ふん、今もこれからも募集人が顧客をグリップする力があれば代理店の質なんか少々悪くたって関係ないで。どこまで行っても保険募集は俗人的な募集人の力量で決まるんやから。」と真っ向否定される経営者や募集人の方もいるでしょう。

でもしかし。

そんな優秀な募集人も品質手数料に差ができたときには、その代理店に所属し続けるかどうかも保障はありません。確かに代理店全体の品質と顧客接点を持つ募集人個々の品質が完全一致するとは限りませんので、消費者の判断はこの間で揺れる可能性はあります。ありますが、ここはやはり業界の未来を考えたときには業務品質評価基準をクリアして、業界全体の品質を上げていくことに本気で着手しようという想いになってほしいと思うのです。消費者金融業のように、大かたが大手の傘下になる前に、独立系でもしっかり顧客からの信頼を得て着実に成長している代理店が切磋琢磨している業界であるべきだと思うのです。

最後に

ということで。

・まずは「代理店業務品質評価運営」専用サイトを確認し→https://www.seiho.or.jp/quality/

・案内されているオンライン説明会に参加され、今般の主旨目的を確認していただく

・自己チェックシートで現時点の自社の品質状況をしっていただく(結構なボリュームですが)

ここまではやられてみてはいかがでしょうか。その上で。

・今年の審査にチャレンジしよう(因みに申込は4月4日~5月9日まで)

とか。

・今年は無理でも来年合格のために準備しよう

とか。

・3年計画で自社の品質向上計画を立てて実行していこう

なんてこをお決めいただければいいのではないでしょうか。

個人的には。

やるからには厳しくても初年度での基準クリアにチャレンジし、

「歩合制訪問型代理店でも充分品質基準をクリアできる代理店があるんやで!」と業界や消費者にアピールしたいと目論んでいます(笑)

そして弊社は。

「またお前は社員に無理難題を押し付けやがって」と不満をぶちまける集団ではなく。

「それがHOLOS品質であり、HOLOS PRIDEというものですよね!」と共感共鳴共振する募集人やスタッフの集団であり続けたいと思います。

 

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